皆さん、お元気ですか。昨年の記録を見ると、この時期には旧甲州街道の終点である下諏訪までの最終行程(茅野宿から下諏訪宿)を歩き、諏訪大社にある四つの神社を参拝しておりましたね。諏訪大社とは長野県の諏訪湖周辺に鎮座する国内最古級の神社の一つです。全国に1万社は有ると言われている諏訪神社の総本山で、上社(本宮・前宮)と下社(秋宮・春宮)の四社からなり、本殿を持たない古代の祭祀形式を伝える神社として知られております。昨年は雪の多い冬でしたので、4月の初めになっても桜は咲かず、梅の花が満開でした。今年の桜の開花は全国的に早かったので、今頃は満開かも知れませんね。などと信州の桜の開花を切り口に、今回も毛利のアドレス帳に載っている方々へBCCにて配信しております。メーリングリスト該当者は外したつもりでしたが、混入しておりましたらご容赦ください。
皆さん、「飛鳥Ⅱ」なるクルージング客船をご存知ですか。世界一周の船旅など、日本にクルージングを広めた日本の豪華客船です。就航して20年余り、昨年就航した「飛鳥Ⅲ」に世界一周などの長旅は譲り、今は、国内航路を中心にクルージングを続けております。飛鳥Ⅲに主役の座を譲ったとはいえ、その豪華さは変わらず、日本人には憧れの船であります。
長さ241m、幅29.6m、総トン数5万444Tと言いますから大きさは飛鳥Ⅲと変わりません。何と言っても高さが12デッキもあり5デッキ以上が旅客対応のスペースとなっております。客室はロイヤルスイートや和室スイートなど豪華な部屋もありますが、436室の殆どがバルコニー付きの客室となっております。超高層マンションが横になり浮いている感じです。何でも旅客数は872名で、船長を含めた乗組員数は490人と言いますから1.7人に一人の乗組員が対応していると言っても過言ではありません。その殆どがフィリピン人でしたが、日本語を流暢に話し旅客にストレスをかけることは殆どありませんでした。
昔、南極へ行った際にアドベンチャークルーズ船に乗った事が有りますが、この時の乗組員もフィリピン人が殆どでした。名称は忘れましたがノルウエー船籍でトン数は半分の2.2万トンでした。南極大陸やその周辺をクルージングして廻り、観光スポットに着けばそこからソディアックボートを出して、そのスポットに上陸し時間を推しはかり帰船する船でした。
南極に上陸するためには「南極条約」に従わなければならず、条約に基づいた行動が求められます。例えば上陸する際の滞在時間を含めた時間と人数、上陸して遭遇するペンギンは5m以上近づいてはならないしアザラシは15m以上離れるとか事細かいのであります。とは言っても、相手は動物であり南極条約などは知るすべもなく、自分たちのテリトリーに侵入した人間を攻撃するのであります。逃げ回る私の脚をつついて来るのです。こんな時は、何か動物と一体になった気持ちになり嬉しかったですね。
そう言えば、この時も避難訓練は厳重だったですね。今回も6デッキの救命ボートの場所まで全員が集合させられ、乗船番号の書かれたカードで出欠を取らされました。まあ、タイタニックのように沈没する訳では無いのですが、この作業はクルージング会社に課せられたデュテイなのでしょうね。乗客も心得たもので、車いすや杖を突いている人までがデッキに集まり乗務員の話を聞いておりました。真面目ですね。日本人は。
南極でのクルージングは10日間ほどでしたが、南極上陸と言うアドベンチャーが待っているため、船内の探検はしませんでしたが、今回は飛鳥Ⅱの全てのデッキを歩いて確認しました。屋上階(12デッキ)には屋外プールがありましたが、水に浸かり泳いでいる酔狂な人はおりませんでした。水着は持って行ったのに寒さが強すぎましたね。フィットネスの場も二ヵ所ほど在りましたが、入っている人は少なかったですね。但し、ダンスホールは盛況でした。生バンドですからノリも良いのでしょうね。
寄港地ごとにオプションでの旅が出来るとの事でしたが、今回のクルーズにはその様なイベントは無く、船内の施設を利用してのクルーズでした。南極の場合は、各スポットごとに上陸が許されており、上陸する人は全て船内で長靴に履き替えさせられ、ボートに乗る時(イコール;上陸するとき)はジェット水流で靴底を洗い、帰船するときもジェット水流で靴底の洗浄が行われました。南極大陸に地球上の何ものも運ばせないぞと言う決意が見えましたね。あの時は、「南極海」で泳ぐと言うハプニングをやり、喝さいを浴びたものでした。何度も書いておりますが、船長から貰った「アイススイミング認定証」は、今でも私の宝物です。
2.2万トンと言う小さなクルーズ船でしたが、船内では様々なイベントが行われ、退屈する事はありませんでした。アルゼンチン最南端の港ウシアイアを出ると直ぐにドレーク海峡です。海が吼えると形容される如く、物凄い嵐の海を通過しなければ南極海には届かないのです。30時間に及ぶ揺れを過ぎれば鯨やペンギンが群れ遊ぶ南極海です。上陸の予定の無い時はシアターでの映画やショウがあります。夕食後はたまたま乗船していたコニャック社の社長の主催となる試飲会やオークションが行われておりました。日本人に敬意を払ったのか上映映画は「南極物語」でした。航路図や乗船している画家の絵などは触手が伸びましたが参加はしませんでした。
飛鳥Ⅱの食事は全て運賃の中に含まれておりますが、アルコールは全て別料金ですし、館内にある鮨屋(海彦)やバーなども別料金でしたね。一度、鮨屋には行きたいと思ったのですが船内メニューは美味しい料理が準備されており、わざわざそれを外して鮨と言う選択肢はありませんでした。朝、昼、晩、夜と食事は楽しめる訳ですが、矢張り夜だけはピアノバーに繰り出し、バーボンウイスキーを舐めて来ました。昔、60年程昔の、苗場スキー場のプリンスホテルのバーで飲んだIWハーパーと言うバーボンがoneショット1200円だった事を思い出しました。今回は2000円程でしたが安くなったのでしょうね。
ピアニストもフィリピンの人で著名な演奏家との事でしたが、私の鋭い(?)耳には音の変調が届いて来ましたね。皆さんは静かに聞いておられましたが、私はバーテンにお代わりを要求しておりました。船内で演奏するバンドもフィリピンのグループだし、室内清掃業務やレストランの案内と給仕も全てフィリピンの方々でした。食事の際の座席への誘導なども恭しく、会社での訓練が行き届いている様に感じられました。わが国は、農業はもとより海運でも外国人の力を借りないと成り立たなくなっているのですね。そう言えば新橋の居酒屋も同じですよ。外国人に厳しい「あなた」・・・どうしますか。
令和8年4月5日 毛利