皆さん、お元気ですか。今年の桜は早かったですね。開花もそうですが満開になるのも早かったですね。半面、散り際は遅く長い間楽しませてもらったと言う感覚がありました。そんな中「桜守の旅・南信州の名桜を巡る」なる春の企画に乗り、中央道を南下する花見に出かけて来ました。中央道の沿線は全て桜が満開で、山桜が山懐に咲きそろい、そこだけが「ぼんぼり」の様に浮かんでおりました。詳細は後日とさせて頂きますが、桜の話題を切り口に、今回も毛利のアドレス帳に載っている方々へBCCにて配信しております。メーリングリスト該当者は外したつもりでしたが、混入しておりましたらご容赦ください。
産経新聞の朝刊に「直球&曲球」なるコラムがあります。毒舌家を任ずる方々が週ごとに執筆しており、普段では目に出来ない意見や考え方に出会うため、たまに目を通しております。4月16日には「野口健」氏が「一人の兵士を見捨てなかった米軍」なるタイトルで執筆しておられた。彼は、私が所属している「特定非営利活動法人富士山クラブ」の理事長を務めており、ジョークの好きな好青年でした。「でした」としたのは彼も50歳を超え中年に突入しているからであります。但し、ユーモアのセンスはそのままで講演はもとより、話をしていても面白い男なのであります。
彼の主張はイランで撃墜されたパイロットを救出するため、百人余の米軍特殊部隊を派遣し救出に成功した事実を揚げ、米国政府は「一人の兵士であろうと必ず助ける」との矜持を持っているとしております。ところが先の大戦での日本軍にはその様な扱いは無く、それは戦没者に対する意識にも表れている。として、犠牲になった無数の兵士たちの遺骨収集は民間に丸投げされている事実を語っている。
国が始めた戦争で命を懸けた方々に対し、敬意を抱けない国は何れ滅びていく。戦後日本は経済発展にうつつを抜かし、大切なものを失ったのではないかと結んでいる。何時もは軽薄にすら見える彼の頭の中(失礼)にはこの様な重い思いが去来していることを知り嬉しかったですね。その証拠に彼は、富士山麓やヒマラヤでの清掃活動の他にフィリピンや沖縄、硫黄島などに出かけて先の大戦で亡くなられた方々の遺骨を収集しているのであります。戦争を始めた人たちや戦争を推し進めた人たちより、市井の人達の方が立派ですね。これは、洋の東西を問いませんし時代も問いません。
以前、ヒマラヤ清掃の隊長を野口氏が勤め、富士山清掃の隊長を女優の若村麻由美さんが勤め、その様子を衛星中継で結んだことが有りました。私も一般会員としてその事業に参加し、雨の降る中でしたが若村さんをサポートしたことが有りました。富士山クラブの山梨側の拠点「森の学校」の体育館で、お互いにエールを称え合う姿は感動的ですらありました。
彼との懇談の席上でこの同時清掃の話になった事が有りました。その折に、私の方から「キリマンジャロ登山道の清掃」の話を持ち出した事が有りました。と、言うのは、この登山道にはトイレが少なく、至る所に事後のテッシュが散乱しているのを目にした事が有った為です。何度も書きますが、私は74歳の時にアフリカのサミットであるキリマンジャロ登頂に挑んだ事が有りました。その折にこの山のゴミの多さが気になっていたのです
彼も大いに気に入った模様でしたが、何せ、世界をまたにかけて飛び回っている方ですので、企画は陽を見入る事無くお蔵入りとなってしまいました。今では「タラれば」の話になってしまいますがこの企画が実現していれば、富士山とエヴェレストそしてキリマンジャロと言う世界の三大サミットでの同時清掃が行われ、マスコミを賑わしたのにと残念な思いでおります。
そんな彼にも悩みの種があります。彼の娘の「絵子(エコ)」ちゃんですね。今では大学生になって青春を謳歌しておりますが、この度2026年の「ミス日本」に選ばれ、彼女の方が忙しくしかも有名人になってしまったのです。父の健さんと山に行くつもりで休学した大学も、さらに伸びてしまうのではないかと心配しております。まあ、余計なお世話ですけどね。
サラリーマン漫画やエッセイで広く愛された「東海林さだお」氏が先日亡くなってしまいました。享年88と言う事ですからもう少し活躍してほしかったと、ファンの一人として強く思っております。何でも早稲田大学の漫画研究会の出身で、会社勤務の経験はないにもかかわらず、サラリーマンの悲哀を面白おかしく描いてみせておりました。また、擬音も得意で「ビールをうぐうぐと飲みプファー」と息を吐く姿や「アフアフ」と肉まんにかみつく姿など、漫画の画面から音がこぼれる様でもありました。
毎日新聞に連載していた四コマ漫画「アサッテ君」は40年ものロングランとなっておりますし、週刊文春に連載していた漫画「タンマ君」や「あれも食いたいこれも食いたい」なるエッセーは、直木賞に匹敵する文章力とユーモアが溢れておりました。継続購入している毎日新聞や週刊文春が届くと、まず初めに彼の漫画に目を通し、それから記事へと言うルーティンは続いてましたね。
私も人をからかったり面白い事を言って笑いを取ったりするのが好きなタイプですので、彼の作品は参考になりましたね。別に、参考にする為では有りませんが、独特の雰囲気は好きでしたね。それと彼のエッセーも一つひとつの単語から発せられる音が、あたかも漫画を観ているように感じられ、一人、ニヤつきながら見ておりました。亡くなって残念です。
などと、今回は野口健氏と東海林さだお氏の話題でした。しかし、世の中には様々な方々がおられ、それぞれに活躍されていることに敬意を表したいと思いますが、冒頭に書いた「桜守り」の方々にも敬意を表したいと思っております。人知れず咲く桜の大木を見つめ、保護し、人に紹介する作業を黙々とやっている方にも敬意を表したいと思います。世の中、まだまだ捨てたもんじゃありませんね。
令和8年4月29日 毛利