皆さん、お元気ですか。このところ、最強の寒波が来襲するとして、国交省や気象庁が騒いでますね。何年か前になりますが雪で道路上で立往生が発生し、全く動けなくなり立往生の解消に3ッ日間も要した事件がありましたね。皆さん助け合いながら窮地を脱出したとの事でしたが、3ッ日間もの間心細かったでしょうね。雪道では誰か一人がスタックすると、後ろに渋滞が繋がります。血管に瘤が出来るのと一緒ですね。人間の場合は即手術ですが、道路はそうは行きません。常に血液サラサラで瘤も無く、道路は渋滞もなくスイスイが良いですね。などと、道路の渋滞と血液の関係を切り口に、毛利のアドレス帳に載っている方々へBCCにて配信しております。メーリングリスト該当者は外したつもりでしたが、混入しておりましたらご容赦ください。
第二新卒なる言葉があるとの事です。学校を出て概ね3年以内で転職する社会人の事を言うそうです。業務の専門性は今一つだが、基本的なスキルは身についているとして歓迎されているとの事です。一方で入社後数か月など短期間で離職する人物は敬遠されると言う事です。むしろ、勤務実績が1年未満の者は、選考の対象にもならないとの事です。世の中厳しいですね。
翻って、新卒採用者の離職率を考えてみましょう。世に「七五三現象」と言う言葉がありました。これは、中学を卒業した卒業生の七割は3年後には離職している。高等学校の卒業生は5割が離職し、大学卒業生の3割が離職しているとこから生まれた言葉だそうです。如何にも事実らしい数値ですが、今や、中卒者は殆ど居なく、高卒で4割大卒は3割程度だとの事です。然らば、工業高校を卒業した卒業生の実態は如何だったでしょうか。
私が在籍していた「公益社団法人全国工業高等学校長協会」の調査研究部が実施した調査によりますと、何と、高卒の平均離職率が4割から5割の頃でも1.7から1.8割と2割を切っておりました。驚くべき数値でしたが、私は当然だと思っておりました。何と言っても工業高校を出た卒業生は、泥や油に塗れても嫌な顔一つ浮かべず、職責を全うする精神力が培われている事と、技術的にも確固たるものを持っているからであります。
まあ、こんな事を述べると手前みそに受け取られるかもしれませんが、この数値がその事を証明しております。私自身、卒業生の会合(同窓会・同期会)に呼ばれる事は多いのですが、席上「自分が土木の業界で30年も40年も働いてこられたのは、高校に入って初めて土木の業界を知り、その魅力を叩き込まれたものと感謝している」などの言葉を受ける事が多いのです。
確かに、中学校を卒業して間もない無垢な子供たちに、土木とは鶴嘴とスコップだけの世界ではなく、IT技術を駆使した最新技術を扱い、世の中の人々のために成る仕事をする意義と心意気を授けられれば、その魅力に入り込むのは当然の事だと思います。その為には3K(きつい、汚い、危険)職場と言われて久しかった土木業界の改革への提言も行ってきました。そのため、今では、土木業界はホワイト職種の最右翼に位置しております。
報道によりますと国家公務員のキャリア官僚として2014年に採用された約600人の内23.2%の人が、この10年の間に退職しているとの事であります。凡そ150人程であるがもったいない限りですね。退職の理由は給与水準の低さや長時間労働への不満があるとの事ですが、早期転職を視野に入れている人も多いとの事です。23年度の統計では採用後5年未満が8,6%、14.6%が6年目以降との事であります。5年を過ぎた頃から辞める方が多いですね。
採用された方々の約半数は定年まで勤めたいとの希望を有しているが、条件が合えば転職をと言う人もいる訳ですね。その条件と言うのが給与だと思いますが、大卒の初任給も大幅にアップしましたね。大手企業でも30万円越えが珍しくなくなりました。私が都の教員として採用され頃ですから、今から60年程の昔になりますが、その時の初任給は2万円程度でしたよ。
それからうなぎ上りの経済成長の波に乗り、神武景気とかいざなぎ景気とかがありましたね、大卒者や高卒者の初任給が上がっていたのです。バブル景気を過ぎた頃からその上昇グラフは陰りを見せましたが、その頃ですら大卒者は23万円高卒者は20万円以上まで上昇していたのです。ところがそれ以降30年以上全く上がっていなかったのですね。むしろ減っていたのです。失われた30年と言うのはその通りでしたね。
その為、G7諸国での給与水準は最下位となり隣国の韓国にも抜かれる始末でした。この間、儲けが無かったわけでは無いのですよ。然らば、その金は何処に行ったかと言えば企業の金庫に蓄えられたり、一部役員の報酬に当てられていたのです。設備投資が行われれば良いのですが、その多くは、役員報酬として20億円から30億円もの年収の原資になっていたのです。一部大企業の役員報酬が報道されえておりましたが驚きでしたよ。羨ましいを通り越して腹が立ってきましたよ。
まあ、そんな事は如何でも良いのですが、前述した通り大卒の初任給が大幅に上がっておりますね。これからは30万円超は当たり前になりますね。結構な事ですが何故今まで議論にすら登らなかったのでしょうね。狡いですね。優秀な人材を確保するためには給料を上げると言う事は必須なのです。これに付随して他の期の人たちの給与も上がる訳ですから目出度しですが、何十億と言う役員報酬だけは納得でしませんね。などと、やせ犬の遠吠えをしております。
令和7年2月7日 毛利